
こんにちは。
市役所に約25年間勤務して、アラフィフで退職した やめたいむ です。
転職、誰もが一度は考えるのではないでしょうか?
- 公務員になったものの、あまりに窮屈、全然楽じゃない、つらい。
- 民間でバリバリ働こうと思ったけど、ノルマ、忖度、きつい。
お金を貰って働くって、大変な事ですよね。
今日は、公務員から民間企業へ、そして民間企業から公務員へと、
それぞれに転職した人のお話です。
公務員と民間の両方向の具体的な転職例を載せているものが、
あまり見あたらなかったので、
リアルな話を知りたい人もいらっしゃるかな、と思って書いてみました。

民間勤めの知り合いにも話を聞きました!
ケース①【民間企業→公務員】

民間から市役所に転職する人って、どんな理由があるのでしょうか。
市役所の新人A君は転職組でした。
彼は民間にいた頃は、深夜残業や土日出勤も当たり前の毎日で、休日もグッタリ。
これを数年続けたけど、あまりの激務に体を壊したそうです。
毎日、「深夜まで残業し、午前1時帰りは当たり前で、
タクシーもつかまらない日は、自宅まで何キロも歩いて、、」と話してくれました。
遅くまで残業した後に、何キロも歩くって想像しただけで大変です。

民間って大変ですね…

民間と言っても、色々あるけどね
入院中に退社を考え、勉強期間を経て、市役所に既卒組で来たという訳です。

「給料は下がったけど、民間時代よりは人間らしい生活が出来る」
「自分の時間も持てて嬉しい」
と、A君は言っていました。
「でも市役所も残業があるんでしょ」
ここまでお読みになって、このように思われた人もいると思います。
確かに残業はあります。
残業時間は部署でマチマチです。
でも、市役所の残業で深夜1時が毎日、というのはさすがにないでしょう。
新人A君曰く、「民間時代に比べれば全然少なく感じる」から不満は無いという事でした。
たまたま、最初の配属先が残業の多くない部署だったのかもしれませんが・・。
ケース②【民間企業→公務員】

これは、知り合いの市役所の転職者B君の話なんですが、
民間企業の評価基準に不満があって、市役所に転職してきた人もいたみたいです。
その人は地道にコツコツタイプだったらしいのですが、
やたら大きな目標を掲げる同期が、
上司に気に入られて評価される事に不満だったらしく。
「地道な成果よりも、ノリとハッタリが評価されるなんて、やってられませんよ!」
って愚痴っていたそうです。
民間企業の、特に営業部門などでは、
調子が良くて上司に取り入るのが上手な人が、気に入られて出世する、
ってこともよくあるようですね。

あるある!民間ってそういう所あるんだよね
市役所は、上司の機嫌に関係なく仕事をする職業です。
その分、出世自体もそんなに関係ないです。
それなりの年齢になって、係長や課長になる、たまに上に上がるのが早い人がいるだけです。
「市役所は上司の機嫌やライバルを意識せず、仕事が出来てうれしい」
と、B君は言っていたそうです。
そういえばずっと市役所職員なのに「出世、出世」言ってる人がいて、

たまにこういう人いますね…
「そんなに出世したいなら、民間行けよ」って、陰で言われちゃってる人を
たまにお見かけしました。
本社配属

「本社地区に配属されなかったから」嫌になったという人もいたようです。
本社のある地域に主要顧客が多くて、その本社地区がエリートコース、
支社に配属されるとコース外れ、みたいな格差があったとか・・
これは、新人研修の成績で配属先が決まるため、
同期は全員ライバルで、ギスギスした険悪な関係になってしまうらしいのです。
市役所のように、同期仲良くというわけにはいかないんですね。
ケース③【公務員→民間企業】

では、公務員から民間企業への転職はどうでしょうか。
民間企業勤めの知り合いに聞いてみました。

インタビュー風でお届けします
やめたいむ(以下や):会社には元公務員の転職者っているの?
民間友人(以下民):数年前から、少しずつ増えてきているね。
でも人事部が、元公務員の採用基準はかなり厳し目にしてたよ。
や:仕事の目的が公共から営利に変わるのは、やっぱり適合しにくいのかな?
民:う~ん。というよりも安定とやりがいの関係性かな。
つまり『やりがいを求める代わりに安定を捨てる覚悟があるか』ってこと。
両方求められても困るから。この辺の見極めについては、ウチの人事はかなり慎重だったよ。

元公務員というだけで、企業から警戒される可能性もあるのですね
では、続きです。

民:ウチの経理部に元公務員C君がいてね。彼の動機はスキル活用と給料だったな。
彼は大学時代に経理の資格を取っていて、元々その辺の知識を身につけていたんだよね。
市役所に入ったものの、前例踏襲の体制などが嫌になって、
その後、経理の知識が民間への転職に活かせると考えたらしいよ。
『福利厚生が下がっても給料は上げたい』という思いもあったらしく、
民間の経理部門を狙って転職に踏み切ったんだ。
や:資格を持っていたことが、転職に有利に働いたんだね。
公務員を辞める事を、もったいないと思う人もいるけど、
公務員も、一度働いてみないとわからない世界だからね・・。

民間では理解しづらいらしいね…

ただ辞めたい!ではなく「資格」や「将来」を考えるのは大事ですね
民:まぁウチの経理部は、正確に仕事をする人材を求めてるから、
そこは公務員時代に培った経験が役に立ってるみたい。
C君に営業報告書のデータ作成に、協力してもらったことがあるんだけど、
納期までにキッチリ正確に仕上げてくれて、優秀だと思ったよ。

その人は、どこで働いても成果を出せる人材だったのかもしれません。
だとしたら、公務員ではなく、
成果が評価してもらえて、評価に応じた給料が出る民間が合っていたのでしょう。
ケース④【公務員→民間企業】

民:そういえば、元公務員で、ウチの会社の営業マンになって『大化け』した人がいるよ。
や:えっ!元公務員で営業!?
民:ウチの会社で数年前に『自治体営業部』っていう部署を新設してね。
文字通り、取引先として市役所を拡大していく部署なんだけど、
そこに他の営業部から何人か引っ張られてきた。
でも、市役所への営業経験がある者はいなかったんだよね。
「市役所と商談成立するまでって、めちゃくちゃ時間と労力がかかる。」
市役所は年間予算計画に沿って事を進めるし、
入札の手順もあるし、決裁や承認に凄く時間がかかるし・・
や:ああ、分かる!その予算だって議会の承認が必要だし、議会も頻繁にある訳じゃないし。

市役所の「普通」は、民間では「普通」じゃないんですよね
民:それで、余りにも時間がかかるから、経験のない営業マンは痺れを切らして、挫折してしまう。

そんな時に、元公務員のⅮ君が転職してきて、
最初は総務部に配属される事になってたんだけど、
自治体営業部長が引っ張って来ちゃったんだよ。
や:そんな事があるんだ。
民:自治体営業部長は、対市役所での他の営業マンが挫折してしまう事に頭を悩ませててね。
『市役所に勤めた事がある奴に営業やらせたら、何か新しい事が起きるかも!?』
という、あくまでもお試しだったらしい。
で、やらせてみたら、全然挫折しなくて、粘り強くて。
Ⅾ君曰く『市役所が決裁に時間がかかるのは当たり前』って感覚だったらしい。
それに、市役所の担当者が上に承認をされやすいように、
色々な補足資料を丁寧に作ったらしくて。
上司が『こんなに時間がかかるって、もうとっくに不採用になってるんじゃないの?』と言っても、
『いえ、まだ大丈夫です』と。
それから暫くして、その商談が採用されたんだよ。
市役所での経験が、活かされたレアなケースだけどね。

彼にとってたまたまラッキーが続いたんだね
この例は転職先が、ちょうど自治体向けの仕事に力を入れていたレアなケースですが、
市役所での経験をもとに力を発揮出来て、良かったですね。
まとめ

転職した理由と結果は、本当に人それぞれですね。
公務員の仕事しか知らなかった私には、民間の様々な角度からの転職事情を聞き、新鮮でもありました。
それでは、本日のまとめです。
- やみくもに辞めたい!ではなく「資格」や「次の就職先」を考えましょう。
- 転職は勇気のいる事ですが、勇気を出したからと言って、正解が待っているとは限りません。
- 隣の芝生は青いし、転職して自分のいた芝生も青かったと気づく事もあるでしょう。
- 転職してみないと、良くも悪くも新しい世界は見ることが出来ません。
この記事が、転職したい人のご参考に少しでもなれば幸いです。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。
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